住宅リフォームの心構え

自分自身でしっかり計画を立てることが大事です。

業者を選ぶ前に必ずやっておかなければならないことがあります。それは貴方が、自分自身で、しっかりと「どのようなリフォームがしたいのか」を考え、計画を考えることです。「初めてだからムリ」とか、「素人だからできるワケがない」とか、否定的な声が聞こえてきそうですが、しっかりして下さい。リフォームする家は貴方の持ち家なのです。そして、貴方が住んでいる家なのです。だから、貴方が主役で、牽引していかねばならないのです。

取りあえずはおおまかに「どのようなリフォームをするのか」の希望を具体的にまとめておきましょう。例えば、お風呂場を直したいなら、なぜ直したいか、どのように直したいかを実際に書き出してみましょう。

 

例1

お風呂場を直したい

 

なぜ?

冬寒い おばあちゃんの※ヒートショックとかが心配

 

どのように?

暖房機を設置する。乾燥機能付きだと、冬とか梅雨とか、洗濯物の乾きが悪い日に便利かも!!

 

※ヒートショックとは急激な温度変化にさらされることで血圧が急上昇、急降下すること。心臓に思った以上の負担をかけるので、心筋梗塞や脳血管障害などにつながりかねない。

 

もちろん、実際に業者の提案や見積りを受けると、自分の計画を変更することが多少なりとも出てきます。この時に必要ない部分のリフォームや余計な工事を勧められても、冷静に判断することができます。無駄な出費がなくなります。その後の流れもスムースに行きます。業者まかせの言いなりでは、満足できない結果や後悔が待っているだけです。

評価が高く、信頼できる業者は次のようにも言ってます。

「リフォームで最も重要なのは、リフォーム主役はご依頼者自身だということを自覚していただくことです。また私達もご依頼者を見失ったプランや施工をしないよう心掛けています」

 

 

段落2 5W1H+1W1H=6W2Hでつくるリフォームプラン

 

みなさん、5W1Hはご存じですよね。新聞記事や報道等で必要とされる要素のことです。

 

Who誰が

What何を

Whenいつ

Whereどこを

Whyなぜ

Howどのように(したのか)

 

これらに1W1Hを加えた6W2Hというのもあります。

Whom誰に

How muchいくらで

これらにリフォームの計画を当てはめて考えてみましょう。

Who

まずは「誰が」を当てはめていきましょう。これは当然、依頼する人が入るのですが、リフォームする家には他にも家族が住んでいます。同居人の誰も納得できるよう話し合いましょう。こういった話し合いは家族の絆を深める良い機会だと思います。

Where

「どこを」直すかです。早急に直さなくてならない場所とそうでない場所を分けて考えると良いかもしれません。また、キッチンやお風呂場、洗面所、トイレ等の水まわりは給排水やガスの配管が共通しているので、個別に工事するよりもまとめていっぺんにリフォームした方が効率的で費用の総額も少なくてすむことがあります。同様に、屋根の塗り替えも足場工事が一度ですむので、外壁の塗り替えについても検討してみるのも良いと思います。

Why

「なぜ」直すかです。直すことよって、達成したい目標を具体的に定めてください。リフォームは住まいの不満や悩みを取り除くためのものです。

●機能の低下を抑える維持・メンテナンスなのか

●機能を元の状態に回復させる補修・修繕なのか

●機能を元の状態より高めたり、付け加える改善・改修なのか

良く考える必要があります。

How

どのように仕上げたいのかです。デザインの問題です。

リフォームは従来の箇所に新しい部分が加わるので、失敗すると落ち着かない雰囲気になったりします。和風か洋風か、伝統的か現代的か、色彩や色調にも気を付けましょう。

言葉だけで具体的なイメージを業者に伝えるのは困難です。雑誌、ムック、カタログ、パンフレット、インターネット等で紹介されている施工事例などの中から、希望するリフォームに近い写真を集めておくと、業者との打ち合わせもスムースです。

What

「何で」、つまり設備や部材をどうするかということです。費用の問題でもあります。同じ板でも天然の無垢材と合板があり、値段も四、五倍は違います。ここも従来の箇所との兼ね合いがありますから、同じ位のグレードの部材を選ぶのが無難です。

How much

一番の問題、お金のことです。

工法、築年数、老朽度、部材などによって、費用は千差万別です。実際の金額は業者から見積もりをとらないと分かりません。しかし、雑誌、ムック、インターネット等で施工事例を見比べれば、おおよその相場を知ることができます。悪徳業者だった場合でも、ひっかからずにすみます。

資金は余裕をもって

予算総額の1割から2割くらいは資金的な余裕を見ておきましょう。リフォームの場合、実際に工事してみないと内部の状態がわからないことが多く、追加工事が必要になることも珍しくありません。工事費以外にも、契約書に必要な印紙代、ローン手続きの諸費用、建築確認申請が必要なら申請費用、工事車両を止めておく場所がない場合は駐車場代、家財道具を預ける場合はトランクルーム利用料金、リフォーム中に仮住まいをする場合は住居費や引越費用が必要です。

介護保険での住宅改修助成制度

バリアフリーへのリフォームは、介護保険での住宅改修助成制度が利用できる場合があります。自治体の窓口やサイトで確かめましょう。

WHEN

いつ出来上がるのか、時間の問題です。工事着手から完了までの時間をあらかじめ知っておくと準備しやすいです。雑誌、ムック、インターネット等で施工事例を参考にすれば、おおよその目安はつきます。人手のかけ方や天気によって日数は変わります。無理なスケジュールでは工事が雑になることも… 余裕を見ておくことが大事です。

WHOM

 誰に、どの業者に頼むのか。「どのようにリフォームするのか」や「お金の問題」と同じく、最重要事項です。業者選びについては次章、次々賞、さらに次の章でこと細かく見ていきたいと思います。